結婚の効力は沢山あるのですが、まずは次です。
①姓が夫婦で同じになる
②同居し、協力し、同じ程度の生活をする
①はわかりますね。
オガワ・サトコがイチカワ・サトコになりました。
夫か妻のどちらかの苗字になります。どちらでもいいです。
婚姻届を出すときに決まります。
②の同居義務については、いちおう同居しないといけないのですが、嫌がる人を無理やり同居させるわけにもいかないので、同居しないからといって訴えても、強制はできません。
さて、②の同じ程度の生活をすることについて。
法律では、夫婦には、お金がなく食べ物がないときにも、冷蔵庫の中に残ったこんにゃくゼリーの最後の一個まで、半分に分けて食べる義務があるといわれるくらいなのです。
自分ばかりお金を使うヒロキはダメです。
ヒロキからお金を取ることは強制できます。
ですからサトコは金持ちのヒロキに、生活費をもっと払わせることができます。
愛や体を法律でもぎとることはできなくとも、金ならもぎとれるわけですね。
「悪いのはサトコなのに」
ヒロキのサトコに天罰計画は、サトコが法律を持ち出したせいで、あえなく失敗してしまいました。
今では生活費に月に100万も持っていかれていますし、すっかり尻に敷かれてしまって、家ではマメな旦那として飼いならされています。
けれどヒロキも男です。心では反抗心がくすぶっています。
「こんちくしょう、この世には神も仏もいないのか」
そこへ偶然通りかかった少女（１２歳）。
神や仏はいるかわかりませんが、可愛い女の子ならいました。
「そうだ、小さい子ならきっと素直だし、サトコのようにがめつく悪に染まったりしてないはずだ。あの子と付き合って真実の愛を見つけよう」
ヒロキはもうヤケでした。
「そこのお嬢さん、突然ですがぼくと付き合ってもらえませんか。お金ならあげます。はい100万円」
「うーん、おじさんちょっと好みじゃないけど、お金もらえるならいっか」
最近の子供はしっかりしていますね。
そしてなんと、二人は深い仲になってしまったのです。
世も末ですね。
とち狂ったヒロキもヒロキですが、少女も少女です。
でも安心してください。
この物語はフィクションです。
[ここで問題]
ヒロキに浮気されたサトコに、法的に何かできることはあるでしょうか？